2013-01-01から1年間の記事一覧

ひとしずく。その21

ゆるキャラ・グランプリに、今年は過去最大となる1580キャラが参加して覇を競ったそうだ。あどけないばかりの盛況ぶり。その火付け役となったのは、一昨年のグランプリに輝いた熊本県の「くまモン」らしい。グランプリのお陰で昨年の「くまモン」関連グッズ…

ひとしずく。その20

先日、所属する素人劇団の発表会があって、僕は語り部を演じた。じんべえにちゃんちゃんこに足袋姿。舞台の囲炉裏に坐り、薪を燃べ燃べ語ったですよ。 囲炉裏は、僕の幼少時の疎開生活での心食の支え。ゆえに懐かしさを胸に抱いての演技であった。 思えば、…

ひとしずく。その19

クリスマスの食卓に欲しいものは「七面鳥とブッシュ・ド・ノエル(薪型のケーキ)」というのが欧米の定番らしい。キリストさんとの関係が特別とも言えない僕としてのイブは、只の夜だけど、敢えて「欲しいものは?」と問われるなら、寒波突破のお薬として、ふ…

ひとしずく。その18

食材偽装で三社に措置命令が出された。例のバナメエビを「芝海老」、牛脂注入肉や成型肉を「和牛」と表示するなど、消費者に「すごくいいんだから」と、安価品を高級品に見せかけた表示への行政処分ですな。 まあ、確かに嘘はいけないが、都内の高級中華料理…

ひとしずく。その17

猪瀬さん、大変だなあ。疲れるだろうなあ。公人にはけじめが必要だから同情はしないけど、追及する側も酷い。「このバッグに五千万円、ほら、ぎゅうぎゅうに入ったとしても、チャックが締まりませんよ」とか「あなた、五千万円には手をつけていないと仰った…

ひとしずく。その16

国家安全保障戦略(NSS)には「わが国と郷土を愛する心を養う」という文言が盛り込まれている。「国家安全保障を身近な問題として捉え、その重要性を深く認識することが不可欠」というのがその理由。 あの人は「国民たるもの、安保の重要性をもっと身近なも…

ひとしずく。その15

71歳の暮れ。先週の忘年会は4件。今週もまだまだ続く。ぼくを知ってブログを読んでくれている人の中には詮索好きもいるから、詮索遊びを応援するつもりで書いておきましょうかね。8日は大宮で演劇仲間10人と。10日は銀座で小学校時代の友人3人と。…

ひとしずく。その14

東国原さんが維新を離党し、議員も辞職するという。「党の刷新と解党的出直しが図れないなら自ら身を引き、比例選出された身だから、離党する以上は議席も返上する」ということのようですね。「誠に立派な判断。筋も通ってキッパリしている」と思う場面です…

ひとしずく。その13

例えば、四人で旅に出ます。寝食を共にしていると、その中の一人が、急に「厭な奴」に見えて来ます。そいつが抜けると、残った三人の中の一人が「厭な奴」に変身します。その人も抜けると、残るは自分と相手の二人だけ。「さあ、ここからはうまくいく」と思…

ひとしずく。その12

巨星マンデラ氏の沈んだその深夜、昇りし旭日を朝刊に見る。 「えっ、この人たち、僕たちが選んだ人?」って感じ。国民に選ばれたのに、その人たちの政治行動は、比率にして民意と真逆って、どうすればこうなるんでしょうねえ。例えば秘密保護法。そして原発…

ひとしずく。その11

「自分へのご褒美」とか「自分を褒めてやりたい」みたいな言葉は、余程の人にしか似合わないと思う。楽天の星野監督は優勝時に「選手を褒めてやって下さい」と言ったけど、親が「うちの子を褒めてよ」と言ったみたいで、心にストンとは落ちなかった。だって…

ひとしずく。その10

動物だろうと植物だろうと、路傍の石ころだろうと、動くもの、動いたものには皆訳があると思う。それを無視して、自分以外のものまで自分のサイクルの中に組み込んでしまおうとする人は、多くの場合、支配者の座にあると思い込んでいる人たちに多い。「意に…

ひとしずく。その9

国内製薬最大手の武田薬品が英製薬幹部を社長に引っ張って来る─とか、今朝の新聞が伝えている。何が何でも勝ち抜かなければ…と、企業戦士たちは大変です。 「兎に角勝ちたい」と思うのは、これ人間の習性。それでも、特段の手段に乏しかった僕らの時代はよか…

ひとしずく。その8

憲法を改正し、道徳教育を強め、国家(内閣)の秘密を徹底守り、隣近所との付き合い方を見直し、歴史認識の合意も見直し、原発を推進し、その原発を販売もし、戦後体制から脱却をする。こう力強く主張なさる指導者を選んだのは国民です。「一強の慢心だ」と…

ひとしずく。その7

散歩に出たら、ジャンパーの前部分にベチョッと白いもの。見上げると電線にカラス。「俺知らないよ」みたいな顔の憎たらしいこと。その身が黒いくせに糞が白いということにも、何だか無性に腹が立ちましたな。 カラスというのは復讐心が強く、根に持った相手…

ひとしずく。その6

71歳の朝を迎えたですよ。鏡を覗くとシミだらけ。色はさまざま、凹凸さまざま。昔の僕は男前ではなくっても、肌はまずまず綺麗でしたな。撫でればペコペコ、ツルンとしていて…。 そう言えば、あの頃の日本の顔も綺麗でしたな。それが今ではシミだらけ。原発…

ひとしずく。その5

超党派の国会議員でつくる「『山の日』制定議員連盟」が、8月11日を国民の祝日とする法案を提出するそうだ。来年の通常国会での成立を目指すという。国民の祝日はすでに年間15日あり、多過ぎる気もするが、まあそれは置いといて、僕が思うに、休日をその都度…

ひとしずく。その4

49年前の東京五輪を世界に衛星生中継しようという超ビッグな計画を実行に移すため、その前年の今日(日本では23日)、アメリカ西海岸から日本に映像と音声を送る実験が行なわれることに─。テレビ局の報道部員だった僕は、その歴史的場面が見たくて、中継画像…

ひとしずく。その3

月百時間超の残業、非正規郵便局員の年賀はがき自爆営業、高級レストランの偽装メニュー、宅配便の保冷違反…。新聞を開くと、目に飛び込んで来る「労働者いじめ」の数々。事業主は、雇った者の首を絞め絞め、非情な戦いを生き抜こうとしているように見えます…

ひとしずく。その2

在宅医師の本を立ち読みしていたら、『往生際の悪いのは、医者、看護師、獣医、教師、坊さん。これが在宅医の仲間内での共通認識』と書いてあった。得たり賢し、嬉しい話。「何だ、やっぱりこの世に聖人なんて居なかったんだ。僕が達観できないのは、当たり…

今日の言葉のひとしずく

那須発の『ごった煮日記』の幕を閉じたら、あらら…ちょっと変ですねえ。うっかり人生劇場の緞帳を下ろしにかかった感じというか…。もしかしたら、減らず口であったとしても、口をつむってしまうと窒息するのかもねえ。窒息はまだイヤです。だったらブログが…

これでおしまい

勝手気ままなごった煮日記。とろとろ綴って来たけれど、目的は、わが二人の娘に「おまえたちのおやじって、こんなことを考えて、こんなヘマをやり、せいぜいがこの程度の人生だったのだよ」と、そこらを伝えることだった。そして、それはそこそこ伝わったと…

怪しい売人となる

知人が「フリーマーケットに出店したので、覗きに来ませんか?」と言う。「何を売ってもいいフリマだから、結構面白いですよ」とも言うから面白半分出掛けてみたが、これが間違い。知人は僕を迎えるなり「待ってましたよ。一人より二人だもの」だと。ハメら…

ゆっくりの奨め

上尾の自宅から最寄り駅まで約二キロ。現役時代の通勤は、当初妻の車による送迎に頼っていた。しかし、好きな酒を好きに飲んだ日まで深夜の迎えを請うのは、マナーに欠けて心地よくない。そこである時点から、駅までを自転車に切り替えた。結果としてそのこ…

ヘビの話

散歩道の成仏ガエルやモグラなら、瞬時に跳び越えられるからいい。困るのは、くねっている大きくて長いヘビ。アオダイショウの親分格は最大二メートル。そこまで大きいのとはまだ遭遇していないけど、跳んだ先の着地点にまで潰れた頭が繋がっていることがあ…

顔のある散歩道

六月の梅雨入りから秋の長雨まで、僕の散歩道は混雑する。…と言っても、人で混み会うわけではない。足の踏み場を求めて、ピョンピョン飛び跳ねながら歩く状況が生まれるという意味。 路面を占拠しているのは、カエル、いも虫、ヘビ、モグラや、食用のエスカ…

魔物の森に迷い込む

ここ何年と、自身に一日一万歩の散歩を課している。森や林や草原は同じルートを辿ろうとも、天然・自然の色香諸々移ろいの中だから、同じ花でも日々新たな顔で接してくれる。それゆえ不満はないのだけれど、浮気の虫というやつだろうか、ときに余所の女…では…

運のいいやつ

かつて報道局に在籍中、僕は多くの先輩を失った。高木カメラマンと日下記者は、ベトナム戦争の中で散った。国会担当の緩利記者は、連日連夜の夜討ち朝駆けで疲労を溜め込んで散った。村上カメラマンは遭難船の取材に出たまま、セスナ機と共に海に消えた。佐…

驚異のハバネロ

ご近所さんが、収穫物のお裾分けを持って来てくれた。焼いて食べると良いという長とうがらし。生のままサラダにするのが良いというバナナピーマン。もう一つはオレンジ色をした丸いやつ。ピンポン玉ほどの大きさだが、「侮ってはいけませんぞ」と施しの主は…

はやまるべからず

わが家からそう遠くない所に大きな橋があり、お盆や彼岸になると、よく花束が欄干にくくりつけられる。散歩仲間に訊いたら「あそこは自殺の名所だから…」と教えてくれた。成程と思うと同時に、僕は以前読んだことのある不思議な新聞記事を思い出した。その記…