ひとしずく。その11

「自分へのご褒美」とか「自分を褒めてやりたい」みたいな言葉は、余程の人にしか似合わないと思う。楽天星野監督は優勝時に「選手を褒めてやって下さい」と言ったけど、親が「うちの子を褒めてよ」と言ったみたいで、心にストンとは落ちなかった。だって、そんなこと言わなくても、田中投手や嶋選手など、選手皆さんの活躍が素晴らしかったことは、誰もが認めていたんだから。改めて親から「褒めてよ」なんて言われると、逆に少し引けちゃうんだなあ。
 今回の「和食」が無形文化遺産に登録された件。あれなんかも「わが家の食事の仕方、ねっ、素晴らしいでしょう?」と、よそ様に言い捲くって褒めてもらいたかったみたい。「何だかねえ…」って感じ。
 だって、一汁三菜みたいなキチッとした食事をしている人、少ないんだもの。お湯注ぐとかチンするとか、それで済ませている人、多いんだもの。実体のない自惚れって感じなんだもの。
 そこで今日のひとしずく
『まずメシを炊け』