2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
『お手玉』 お手玉遊びの歴史は古く、鎌倉時代にはすでに一般的になっていた。 お手玉は駄菓子屋でも売られていたが、大概の子のお手玉は、お母さんやおばあちゃんの手づくりだった。もちろんその方が「自分のために作られた自分だけのもの」という思いがあ…
『縁台将棋』 ぼくらの世代の父親たちは、仕事の帰りが早かった。通勤が徒歩であったり自転車だったりと、多くが職住接近だったからだ。夏は、帰宅して風呂なり行水なりでサッパリしてからでもまだ明るい。そんなときに始まるのが縁台将棋。 縁台将棋に付き…
『越中ふんどし』 猿股が市販されるまで、ふんどしは男の下半身を覆う唯一の下着であった。猿股時代になってからも越中の愛用者は居て、ぼくの仲人もそうだったし、職場の先輩の中にも越中派は何人かいた。扱いは簡単だし、風通しが好く壮快だし、洗濯も簡単…
『めんこ』 めんこの始まりは、江戸時代に粘土を焼いて作った『泥めん』。泥では壊れやすいというので、明治に入り『鉛めん』が登場した。ところがその鉛めん、鉛中毒が問題化して発売禁止に。そこから『紙めん』の登場となった。 『紙めん』が最も流行った…
『氷冷蔵庫』 昭和28年を俗に「電化元年」と呼んだ。その時点での電気冷蔵庫の普及率は10パーセントそこそこ。主役の座にいたのは氷冷蔵庫だった。 氷冷蔵庫は上下に扉がある木製。上の扉に氷を入れ、下の扉に食品類を入れる。こうすることで湿った冷気…
『赤電話』 タバコ屋・薬屋の店先に置かれていた黒電話が、昭和二十八年から順次赤電話に切り替えられた。利用料金は一通話十円。安いようだが、十円あれば電車にも乗れたわけだから、どうでもいい話に使ったのでは安くない。だけど時間制限が無かったわけだ…