2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ハトの怨念

那須は雲ひとつない快晴。庭から茶臼岳が手に取れそう。 お隣のご夫婦と立ち話をしていたら、ド〜ンと空からドデカイ物体が落ちて来た。目の前僅か一メートル。ちょっとずれていたら、この日記は天国で書くハメになったろう。「何ごとぞ!」と物体を見れば、…

モノを貰うタイプ

「田舎の人は親切だ」とよく耳にしたけど、成程那須の人たちも親切だ。玄関口をトントンするので出てみると、見知らぬ人がニコニコしながら立っていて、紙包みをヌ〜ッとよこしたりする。 「これ、あたしが作ったんだけどさあ、よかったら食べてくんない?」…

便意三大恥話

自宅から東に向かうと森を抜けて公道に出る。反対側の西に向かうと別荘地。大小の別荘が林間の中に点在する。僕は僕自身に一日一万歩を義務付けているが、散歩のほとんどが西へのコースだ。山坂ばかりだが、森羅の息吹が感じられて心地よい。思いがけず昼間…

呼び名の話

庭から望む三月の那須連山は白い。 那須に通い始めた二年ほど、僕はこの山々を「あの山」とか「その山の後ろの山」などと呼んでいた。庭から四つも見えるのに、知っていたのは主峰の茶臼岳だけだったのだ。 ある時、別荘管理事務所の鈴木さんに「あれ、何て…

猛女と鬼監督

♪踊る阿呆に見る阿呆、どうせアホなら踊らにゃ損損…と、社長も議員も公僕諸君も「安倍音頭」(アベノミクスとも言う)を踊り出し、景気づけの「五輪花火」もぶち上がった。東京ではない那須のテレビも、オリンピック評価委員が来日したとかで、連日「五輪、…

雪の想い出

那須のこの日の空は鉛色。ナルニア国の白い魔女が潜んでいそうな寒気である。「また雪が来るみたい」と妻が呟いた。 雪。一面の銀世界に幻想的美しさを感じないと言えば嘘だけど、北海道の吹雪は陰惨だ。小さな娘を抱くようにして力尽きた父。小さな命の灯は…

大宅壮一オチンチン事件

都会の空は小さいし、中国ほどではないにしろ鮮度にも欠ける。その点、那須の空は大きいし、抜けるような青さがある。その青いキャンバスに、いま飛行機が白い絵筆を走らせている。青地に白い一本の線。たったそれだけなのに、飛行機雲というやつは下手な絵…

ドジリを笑う 

「山に弱い牧童犬」と診断された不思議な犬のフレンディを、山に連れ込むわけにもいかない。仕方なく那須滞在の際は、ヤツをペットホテルに預けている。だけど、その「預ける」という行為は難儀だ。ヤツはその都度、僕に恥をかかせおる。まずはこんな具合。 …