ひとしずく。その18

 食材偽装で三社に措置命令が出された。例のバナメエビを「芝海老」、牛脂注入肉や成型肉を「和牛」と表示するなど、消費者に「すごくいいんだから」と、安価品を高級品に見せかけた表示への行政処分ですな。
 まあ、確かに嘘はいけないが、都内の高級中華料理店を渡り歩いたシェフの言うことには、「どの店でも、エビチリに芝海老を使うことなどほとんどなかった」ですと。第一「エビチリにはバナメイの方がうまいんです」と。
 そんなの聞くと、食材偽装という問題、う〜ん、どこか根本的なところが間違っている─と思ってしまうなあ。
 でも、やっぱり嘘はいけない。
 でも、その嘘が氾濫している。それは食材に限らない。僕を(多分、あなたも)含めたすべての話。事あるごとに嘘を言い捲くる。政治家が綺麗事を言うときの「嘘つきぶり」なんて見事じゃないですか。
 そこで今日のひとしずく
『一本の木にどれほどの葉っぱがついているかは解らないが、一人の人間が一生のうちに口にする嘘の数ほど葉っぱをつけている木はない…だろう』