ひとしずく。その19

 クリスマスの食卓に欲しいものは「七面鳥ブッシュ・ド・ノエル(薪型のケーキ)」というのが欧米の定番らしい。キリストさんとの関係が特別とも言えない僕としてのイブは、只の夜だけど、敢えて「欲しいものは?」と問われるなら、寒波突破のお薬として、ふぐ刺しと熱燗でしょうかね。
 いや、そのフグの話。白子がある分、オスの方が三割ほど高いのだとか。だからある研究機関は、オスばかりの精子を持った「超オス」の開発を進めているんだとか。つまり、美食のために自然の摂理に手を突っ込んでいるってわけ。
 自然の摂理に手を出すのは地球上においては人間だけ。出生前診断遺伝子組み換え作物、クローン…。身の危険を感じると、その「記憶」は精子を介して子孫に伝えられることまでマウスの実験で解明しちゃっているそうだから、その研究も、どっちに向かってどこまで伸びるか…。「なんだかな〜ぁ?」って気がしちゃうんですけど…僕。
 そこで今日のひとしずく
『自然は自然であってこそ自然なのだ。君が君であるように』