ひとしずく。その13

 例えば、四人で旅に出ます。寝食を共にしていると、その中の一人が、急に「厭な奴」に見えて来ます。そいつが抜けると、残った三人の中の一人が「厭な奴」に変身します。その人も抜けると、残るは自分と相手の二人だけ。「さあ、ここからはうまくいく」と思ったのも束の間で、すぐに二人の仲も割れる。
 どうやらグループを組むということは、仲間の一人が鏡になって、そこに自分が映るらしい。自分を映している相手が「厭な奴」に見えてしまう。その人が抜けると、今度は、別の誰かが鏡となって、そこに自分が映る。これが続くと、一人になって鏡が無くなるまで「厭な奴」は存在することになる。
 ホラ、きょうも「みんなの党」が分裂したじゃないですか。分裂の菌を持つ人は、何も小沢さんに限ったことじゃないってこと。
 勝てば狂喜、陶酔、慢心し、負ければののしり合って砕け散る。ねっ、身近に民主党の好例があったんだから、もっと参考にしなくちゃあ。
 そこで今日のひとしずく
『雑魚でも「長」が付けば付け上がる』