ひとしずく。その65

 厚労省が、世代別の注意点を盛り込んだ、健康のための「睡眠指針」をまとめるそうだ。以前策定したものを、11年ぶりに見直した数字になるらしい。
 その眠る時間。十代前半までは一晩平均8時間以上なのに対し、25歳で約7時間、45歳は約6.5時間、65歳は約6時間。僕ら高齢者に対しては「若い頃のように眠らなくては」と無理に寝床にとどまると、睡眠の質が落ちて、ロクなことはありませんぞ─と言っている。
 う〜ん、だからって、やることもない連中までが5時間そこそこでゾロゾロ起き出したら、これもまたロクなことではない気もするけどね。
 僕は大体夜10時前に床に入り、朝5時に床を出る。その間トイレに平均2度起きる。2度目が3時を回っていると、以後眠れなくなる。それでも5時までは一応床の中にとどまる。
 じつは、この「寝たふり時間」(午前3時過ぎから寝床を抜け出す午前5時まで)が、僕には大層貴重なものとなっている。その日の遊び方を考えるのも、「今日のひとしずく」にどんな勝手を書くかを決めるのも、今晩何を飲むか決めるのも、ダジャレの類を考えるのも、すべてこの時間なのである。
 それゆえ、目覚ましが鳴るまで熟睡しちゃったりすると、もう大変。飛び起きたはいいが、その日の目標が白紙のままだから、何をしたらいいか解らない。仕方ないからそんな日は、妻を誘って昼からビールやワインを飲みに行く。
 まあそんなわけで、日頃、何かと落ち度の多い厚労省がどんな指針を立てようと、僕の睡眠時間は僕が決める。
 そこで今日のひとしずく
『時間は、人によって流れる速さを異にしている』
(小生明日から夏休み。ブログも夏休み。無理に政権の悪口なんか書かなくて済む。ゆったりとした時間が待っている)