ひとしずく。その48

 今年のゴールデンウイークは、祝日の繋がりが良くないせいで遠出が敬遠され「安近短」が主流のようだ。成程近くのアウトレットを覗いたら、いやはや人がおるおる、蟻ンコの巣穴に迷い込んだみたいで気持ち悪い。でもそれを言うなら、自分だって蟻ンコの中の一匹。「うじゃうじゃ」の枠外に自分を置いた言い方だもの、嫌な奴はみんな「敵対勢力」みたいに言っていた、かつての誰かみたいかもね。
 そんなことはどうでもいいとして、問題は祝日ですよ。怪しむべきは「今日は何々の日という祝日」と答えられる人が、どれほど居るかということ。3日が憲法記念日、4日がみどりの日、5日が子どもの日、6日が振替休日。あなた、すらすら〜っと言えました?
 あのね、僕「そんなことも解らんで休んどるんか!」と、国民の皆様に言っているのではありませんよ。勝手に名前を付けてゴロゴロ並べてしまう立法府、行政府のアホンダラに「もっと真面目に考えたらどうじゃ」と言っておるんでございますよ。だってね、昭和天皇の誕生日だった4月29日は、その後「みどりの日」となって、それがいつの間にか「昭和の日」となって、では「みどりの日はどこへ行っちゃったの?」と尋ぬれば、国会議員の皆さまったら、美川憲一さんみたいに「そこにあるじゃない」と、掃き捨てたみたいな言い方をなさる。
 ハイハイ、確かに五月のカレンダーの中にありましたよ。でもそれって、ヒョイと掴んでポイッと隣に投げ捨てた感じ。これでは「みどりの日」が、つまり「自然」というものが継子扱いされているみたいで惨め過ぎやしません?
敬老の日」なんか、敬老精神など微塵も無いものだから、自分等の都合で17日にしちゃったり、「今年は19日でもいいや」なんて邪険にしたり…。
 国を預かる者はもっと真剣に、例えば「成人の日」だってアッチコッチ動かさなず1月15日に固定して、ついでに言えば「少年酒盛り大暴れ記念日」とかって、誰もが理解できる命名で祝ってあげればいいのではと…あらっ? 僕まで投げやりになっちゃったかな?
 そこで今日のひとしずく
『安易な為政者解釈、ご都合・無節操解釈が国を滅ぼす』