ひとしずく。その43
日本とロシアの共同研究チームが「宇宙空間でも、水を与えれば蘇生する昆虫の確認が出来た」と、ド豪いことを発表しおった。その昆虫名「ネムリユスリカ」とか言う奴で、カラカラに乾燥させても死なないんだとか。
この幼虫百匹ほどを乾燥状態にして国際宇宙ステーションに運び込み、そこで水を与えたら、幼虫共が甦って活動を始め、二週間後には一部がさなぎになったと言うからオッタマゲタ。
いや、カラカラ虫が蘇生したことにオッタマゲタわけではない。そんなことを月とか星とかの了解も得ずに運び込んだことにオッタマゲ、それで「良いの?」と、僕なりの疑問を投げかけているんです。
何でそんなことするのかと思ったら、「乾燥させた幼虫は宇宙に運び易いから、宇宙基地で魚を養殖するとき、生き餌として利用できる」ですと。
人間って奴は、「何から何まで自分等のもの」と思い込み過ぎてやしませんか? 「あの島はオラっちのもの」、「あの海域もオラのもの」なんてェ〜のは、まだいい方ってこと? 井原西鶴は「人間は、欲に手足の付いたるものぞかし」と言ったそうだが、解るなあ、その言い方。
人間たるもの、千手を持つ観音様や百本の足を持つムカデさんじゃないんだから、アレにもコレにも手足を伸ばして「全部オラのもの」的振る舞いは、そろそろ止めたがいいと思うんです、僕。
そこで今日のひとしずく。
『二足歩行の強欲菌を繁殖させてはいけない。次代を思い遣れるなら』